肩こりの種類
肩こりの原因と種類について説明します
指がうまく動かせない
「椎症性脊髄症」は、本のページがうまくめくれなかったり、ハシがうまく使えない、文字がうまく書けない、ボタンのかけはずしがうまくできないなどの症状があり、歩行中の足の運びがぎこちなくなるなどの歩行障害を伴う場合もあります。
首のうしろが痛い
「頸椎症性神経根症」は首のうしろの痛みで発症した後、上肢痛あるいは手指のしびれとなり、脱力へと進行します。首を後ろにそらした体制で両手のしびれを伴うという特徴があります。
▼また、根本的な原因が内臓からの関連痛ということもあります。 何度治療を施しても症状が改善されず、再発を繰り返すという場合には内臓疾患がその要因であることも考えられます。
▼さらには、首のヘルニアである「頚椎椎間板ヘルニア」であることもあります。 脊柱は、頚椎7個、胸椎12個、腰椎5個の24個椎骨からなっていて、 背骨は頚椎から仙椎まで椎骨と椎間板がつながってできています。
椎間板は軟骨ですが、その構造は繊維輪という硬い軟骨の囲いの中に、柔らかい隋核という軟骨が入っていて、 それぞれの骨の間でクッションのような役目をしているのですが、この髄核が繊維輪を破って飛び出した状態が椎間板ヘルニアです。これは、放っておくと、歩行障害や四肢の痺れ、排尿・排便障害などになることもあるので、早めの治療が必要となります。
五十肩はほうっておいたら治る?
▼その他、肩関節周囲炎という怖いものがあります。これは五十肩と呼ばれているものです。 老化により肩の関節の周囲に炎症が起こり、痛みや運動障害の直接の原因になっているものです。
人間は歳をとれば肩関節の周囲の組織も老化し、それまで滑らかに動いていた部分に 摩擦が生じ炎症を起こします。 その摩擦が最も起こりやすい部分が、肩の関節を取り巻いている回旋腱板(かいせんけんばん)です。
回旋腱板は、回旋筋群と呼ばれる四つの小さな筋の束が集まった腱の集合体で、 二つの硬い骨に挟まれているため、腕を動かす時に圧迫されて摩擦を起こします。
この摩擦を長年続けることで回旋腱板が徐々に薄くなり、亀裂が生じたり断裂したりします。 同時に隣接する滑液包や関節包にも負担がかかり炎症を起こし、肩を動かすときに痛みを伴うようになります。
そうなると痛みを避けるために肩を動かさなくなってしまい、動く機会が少なくなった回旋腱板は肩関節の周囲の組織が癒着します。 そして、今度は動かそうとしても、動かせなくなってしまうというものです。